美少女ロボット計画2006 〈第11章 電源装置と冷却・循環・放熱機構について〉

美少女ロボット計画

美少女ロボットは充電式ではなく、体内に発電機を搭載しています。
美少女ロボットがお風呂に入ることができる理由は発電機を内蔵しているからです。
充電式では差込口部分の見た目が不自然で違和感があり、ショートして故障につながる危険性があります。また、中途半端な時に動かなくなることもあり、しかも充電中は何もすることができません。
それを改善したのが燃料電池発電です。ダイレクトメタノール型(DMFC)の採用を検討しています。電解質は高分子膜で発電効率は30~40%で作動温度も60~80℃です。特別な設備を必要とせず、液体であるメタノールを用いるので扱い易いです。但しメタノールは有毒なのが玉に瑕(きず)ですね。
燃料は口から飲ませ、どこにいても空いた時間に補給でき、体内で発電されるのでその間も行動することができます。これによって、より人間らしくなります。
動作に必要な電気量だけを発電し、寝ている時や停止中、或い(あるい)は電気をあまり消費しない時は燃料の供給を停止して無駄な発電をしないよう発電機が停止します。自動車でいえばアイドリンクストップ、電車でいえばエアーコンプレッサーの停止、電卓などの電子機器の自動OFF機能などに相当します。
発電された電気は一時的にバッテリーに蓄えられます。ナノゲートキャパシターはカーボンナノチューブ(炭素)を原材料に用いられているので軽く、より大容量の電気を蓄えることができます。また、化学反応に頼らないので寿命は半永久的です。燃料電池の重量の殆どはセパレーターで、これも炭素材料で作れば軽量化できます。なので、ナノゲートキャパシターを採用します。
発電の化学反応によって発生した水はCPUなどの発熱源を冷却する。これによって熱水が発生し、体の表面近くに張り巡らされた管を循環し、手を握ったり抱いたりした時に自然な温もりができます。サーミスタで水温を計測制御しているので熱くなりすぎる心配はいりません。
ラジエーターは胸部にあり、静音ファンと横隔膜を動かすことでまるで生きているかのように息をして排熱します。それでも排熱が追いつかない場合はラジエーターのファンの回転数が上がりますが、すぐに体外に排水する機能もあります。また、体内に溜めておける水の量も限られているので何れにしろ排出する必要があります。逆に発熱が少ない時はファンが停止します。これは騒音による違和感を少しでも低減させる為のものです。
燃料電池発電は水が無くなっても発電することで水は再び発生するので心配いりません。