美少女ロボット計画2017 第15章 美少女ロボット計画と政治

美少女ロボット計画

政治とは「人間集団に於ける秩序の形成と解体をめぐって、人が他者に対して、また他者と共に行う営みで、権力・政策・支配・自治にかかわる現象」または「1. 主権者が、領土・人民を治めること。2. ある社会の対立や利害を調整して社会全体を統合するとともに、社会の意思決定を行い、これを実現する作用。」です。

政治とは社会に対して全体的な影響を及ぼし、社会で生きるひとりひとりの人の人生にも様々な影響を及ぼす複雑な領域です。

政治は、社会や社会に生きるひとりひとりの人にとって 、そもそも何が重要なことなのか、社会がどのような状態であることが良い状態なのか、ということも扱い、様々ある人々の意志からどれを選び集団の意志とするか、どのような方法でそれを選ぶか、といった事とも深く関係しています。

客観的な観点に立てば、政治は社会に対して秩序を与えており、またその動態を制御するための制度が考案されています。

領土と国民を主権の下で統治するという国家の制度や、国家を組織運営する立法府(国会)、行政府(内閣・官庁)そして司法府(裁判所)という政府組織、そして統治者を選出するための民主主義の原則に基づいた代議制など、数多くの政治的制度が存在します。

次に政治の規範的問題に移れば、多種多様な政治イデオロギーがこの問題に応答しています。政治イデオロギーとは後述するように様々な問題に対する政治的態度を指導する観念の体系であり、代表的なものに自由主義共産主義社会主義などがあります。さらに宗教原理主義までをも含めればさらに政治的態度の種類は多様なものになります。

これらの思想や態度が主要な論点としている規範の問題は人間本性や社会の自然なあり方、そして自由や平等、さらには幸福や正義などの理念を踏まえた上での統治者の権力、被治者の権利などに及びます。

 

政治の原理

政治権力

権力の本質をめぐる議論から分かるように、権力の概念とは論争的なものであり、権力は権威や暴力などの概念との関係の観点からも議論されます。

権力の機能には他者の積極的な服従と消極的な服従の両方が含まれます。他者の積極的な服従を獲得する能力は厳密に言えば権力と区別して権威と呼ばます。

一方で権力は消極的な服従を強制的に獲得する機能も持つことに着目することができます。ドイツの政治思想家カール・マルクスや革命家ウラジミール・レーニンは権力を国家権力に限定して捉え、それが支配階級であるブルジョワジーによって運営されるプロレタリアートに対する暴力的な強制装置であると考えました。このマルクス主義的な権力理論によれば、国家に支配される国民は抑圧されていると考えられます。

 

政治道徳

政治に於いて正義とは適切な均衡が存在する状態を言います。此の基本的な正義の概念を理解する上で古代ギリシアの哲学者プラトンの議論が参考になります。

プラトンは『国家』に於いて正義は個人に於いては理性、意志、情欲の三つが精神的に調和している状態であり、国家に於いては政治家の知恵と軍人の勇気、そして庶民の節制の精神が調和している状態を指すものと論じました。然し均衡をどのように実現するかについては、アリストテレスにより『ニコマコス倫理学』で正義を道徳的に正当な利害の配分と捉え、もしこの配分が正当な均衡を失えば、それは不正な状態であるために是正しなければならないと論じられました。

正義論での諸々の立場は倫理学では徳倫理学功利主義、そして義務論に系統化することができます。徳倫理学プラトンアリストテレスに代表される立場であり、如何に善い状態になるのかを主眼に置いています。

そして義務論はイマヌエル・カントに代表される理論であり、理性を以って義務を確立し、それを実施することを正当化する。これらの道徳理論は政治理論や政治イデオロギー、公共政策を正当化しています。

 

政治システム

イーストンは『政治分析の基礎』に於いて政治システム論を展開しています。政治を一つのシステムとして捉え、環境からもたらされる入力を変換して社会に価値を権威的に配分し、出力するものというモデルを構築しました。政治システムは入力の過程から始まり出力の過程で終ります。この入力とは環境からの要求や指示であり、出力とは社会を公的に制御することに関する制作活動です。出力を終えるとフィードバックが始まります。出力された結果は社会に影響を与えてまた新たな支持や要求などの入力過程を齎します。

 

政治システムは入力機能を政治的社会化と補充、政治的コミュニケーション、利益表出、利益集約があり、出力機能にはルールの作成である立法、ルールの適用である行政、ルールの裁定である司法の三つの機能があるとする。政治システム入力機能である政治的コミュニケーションはマスメディア、利益表出機能は利益団体、利益集約機能は政党が機能を果たしています。

 

国家

国家の要件としては、限られた国境線で区分された領域性を持つ領土、領土内で秩序を構築する法律を制定してこれを維持する排他性を持つ主権、そして其処に居住する住民の言語的、文化的な統合性を持つ国民の三要素が挙げられます。

また近代国家では権力の極端な一元化を避けるための権力の分散の必要性も述べられました。法を制定する立法権、法を適用して判決を下す司法権、そしてそれを除いた国家作用の全てを包括する行政権の三つを分離させて均衡させることをモンテスキューが『法の精神』で論じられた。これが三権分立です。

 

但し、ロボットの社会では権力の一元化、つまり国王などによる絶対君主制でも共産党による一党独裁制社会でも暮らしていく事は可能だと考えられます。

 

政府

政府は国家に於いて安定的な支配を維持するための体制です。政治過程に於いても構造的な影響を与えるものであり、基本的な政治分析の際にも政治体制は注目されます。

歴史上、君主制、貴族制、共和制、民主制、独裁制など様々な政府形態が採用されてきました。

民主主義は国民の政治参加と自由な活動に価値をおく政治体制であり、社会に於ける多様な利害関係や価値観の対立を政治の場で解決することを重視します。独裁制と対比されることもあり、現代では世界的に重要視されている政治理念でもあります。国民が直接的に政治に参加する直接民主制と代議員を国民から選出して政治に間接的に参加する間接民主制があります。民主主義の下では政党制、選挙制度また投票行動などが政治過程に影響するようになります。

 

世界の政治体制には政治秩序だけではなく全体主義と呼ばれる体制を保持している国もあります。全体主義とは個人に対する社会の優越を基礎として凡ゆる思想、生活、社会活動などを統制しようとする政治体制です。これはかつての専制政治とは凡ゆる観点から異なったものでした。

20世紀に於ける近代技術に基づいた大衆社会の操作性に起因するものです。単一の政治勢力が、社会の価値観や生活様式、政治的な言論を含めた社会全体を再構築し、個人を監視して時には拘束した。ドイツのナチズムやイタリアのファシズム、旧日本の軍国主義ソビエトスターリニズムなどが歴史的な事例として挙げられます。

 

権威主義と呼ばれる体制も民主主義の対極にある政治体制として論じられますが、全体主義と混用される場合も多いです。権威主義全体主義のように大衆を統制したり教育したりすることは意図していません。だが権威主義の政治体制に於いては上層部を占める少数の政治勢力によって大衆の政治参加は最低限に抑制されます。

 

市民社会

市民社会とは政治において政府の対概念であり、政治に参加する国民の構成員から成る公共的な領域のことです。

 

政治イデオロギー

イデオロギー

政治を人間社会の集合的な意思決定と捉えた場合に、その社会の正義がどのように設定され、どのように達成されようとするのかは非常に重要な問題になってきます。此の問題と密接に関わるのがイデオロギー(Ideologie)です。これは国家や階級などの一定の社会集団が保有する政治的な観念です。これは価値体系とも呼ばれ、ある主体の政治的な立場の思想的、理論的な基盤ともなっています。

イデオロギーはいくつかに分類できます。その最も代表的なものとして挙げられるのが保守主義進歩主義です。

保守主義が右翼、進歩主義が左翼という分け方で、此の様なイデオロギー政治勢力の分裂と対立を齎し得る重要な要素であり、冷戦期においては資本主義と共産主義イデオロギーを巡る思想の争いが国際政治に影響しました。

 

イデオロギーの終焉

然しイデオロギーの終焉を論じる学説もあり、レイモン・アロンは20世紀に於いて経済発展がイデオロギー的な対立を緩和するように働いていることを指摘し、ダニエル・ベルは『イデオロギーの終焉』を著してイデオロギーが知識人の支持を近年失いつつあることを論じました。

先進資本主義諸国に於ける「豊かな社会」の到来と共に、階級闘争を通じた社会の全面的変革なる理念はその効力を失ったとする論です。

ベルやシーモア・M・リプセットら、イデオロギーの終焉論者によれば、今や必要なのは不確定な観念的要素に満ちたイデオロギー的構想に基づく社会の全面的変革ではなく、信頼のおける科学的知識と技術とを用いた社会の部分的改造のつみ重ねである。そして、そのなかでイデオロギーという概念は死語になりつつあり、資本主義国家と社会主義国家は今後、イデオロギー対立を超えた共通の方向に向かうと考えられています。

 

民主主義

民主主義は、封建的な王侯貴族ではなく、税金を払う市民を中心に政治を行うことを主張する政治思想です。個人の権利は、その個人が積極的に政治に参加することによって実現するものです。

 

欠点

議論や意思決定が民衆(愚民)のレベルで行われるためエリートによる統治より衆愚政治に陥り易い事、多数決では多数派支配となりやすい事、特に議会制民主主義では議員は特定の地域・民族・階級・職種の利益代表になり易く利益誘導型の政治になり易い事、逆に勢力が均衡している場合には議会での駆け引きや妥協により矛盾した決定や中途半端な決定が行われやすい事、頻繁な政権交代では政策の継続性が失われやすい事、また直接民主主義では意思決定者が全体であるために逆に実現可能性の低い無責任な決定がされる場合がある事、更には民主主義を人間に平等に与えられた自然権である人権のひとつとする自由主義思想や社会契約論には科学的な根拠は無い事、民主主義を否定する思想や集団に対しても民主主義的な自由を適用すべきかとの根源的な議論がある事、などが挙げられます。

 

自由主義

自由主義は個人の権利を保護し、選択の自由を最大化する事を主張する政治思想です。

啓蒙思想から生まれた近代思想の一つであり、人間は理性を持ち従来の権威から自由であり自己決定権を持つとの立場から、政治的には「政府からの自由」である自由権個人主義、「政府への自由」である国民主権などの民主主義、経済的には私的所有権と自由市場による資本主義などの思想や体制の基礎となり、またそれらの総称とされています。

 

自由主義・完全自由主義リベラリズムリバタリアニズム)は

自由主義では徴税について、ある程度寛容なのに対し

完全自由主義では大富豪から高額な徴税をすることを非難しています。

社会主義などの左翼思想は個人的自由は高いが経済的自由は低く、保守主義などの右翼思想は経済的自由は高いが個人的自由は低く、ポピュリズム(ここでは権威主義全体主義などを指す)では個人的自由も経済的自由も低い、という位置づけとなります。

リバタリアンの多くは経済的自由と政治的自由の両方を重視するため、社会主義などによる国営化や計画経済も、ファシズム軍国主義などによる統制経済開発独裁も、何れも経済的自由が低い「集産主義」であるとして批判し、同時にまた、共産主義などの一党独裁も、ファシズム軍国主義などの言論統制も、何れも政治的自由が低い「全体主義」であるとして批判する場合が多いです。逆に左翼からリバタリアニズムへの批判には弱肉強食の強欲資本主義であって、右翼からリバタリアニズムへは伝統的価値や社会の安定を軽視しているなどと批判されます。

 

保守主義

保守主義は原則として急進的な革新を否定し、従来からの伝統・習慣・制度・社会組織・考え方などを尊重し、既に確立された社会の秩序を保持することを主張する政治思想です。イスラム教国、右翼派、極右が当てはまります。

エドモンド・バークは現存する伝統は歴史的な試行錯誤の結果であり、全てが悪いわけではないと考えていました。「もし政治制度を改革するならば、革命という手段ではなく、時間をかけて段階的に調整するべきである」と論じていました。

 

社会主義

社会主義は一般的に生産手段を社会的に管理することを主張する政治思想です。

個人主義的な自由主義経済や資本主義の弊害に反対し、より平等で公正な社会を目指す思想、運動、体制を指します。

歴史的にも社会主義を掲げる主張は多数あり、共産主義社会民主主義、無政府主義、国家社会主義なども含まれています。

自由主義に対する批判としてカール・マルクスは独自の政治理論を発展させました。マルクスは経済学的研究を通じ、資本家の下で労働者は価値を生産するが、その価値の一部だけが賃金として支払われており、余剰価値は資本に奪われる資本の法則を明らかにしました。

つまり労働者は自らの労働に見合った賃金がないために市場の商品を購入することができない不公平が生じる。

レーニンのような急進的な社会主義者は此の不平等を是正するために政治秩序の変革を強いる革命を主張する一方でベルンシュタインのような穏健な社会主義者は修正主義とも呼ばれ、労働者の生活状況を改善する福祉国家の確立を主張しました。

 

社会民主主義

社会民主主義は議会政治を通した民主的な変革を目指し、マルクス主義の暴力革命論を否定する(反共産主義)。社会改良主義、民主社会主義などや、広義にはマルクス主義の立場を堅持しながら多党制を支持し暴力革命を否定した修正主義、構造改革主義、ユーロコミュニズムなども含む。国際組織に社会主義インターナショナルなどです。

 

無政府主義(アナキズムアナーキー

無政府主義は個人主義的な立場、自由主義的な立場、社会主義的な立場など多様な思想の総称ですが、社会主義的な立場では権力の集中に反対して地域コミュニティや労働組合主義などを目指します。マルクス主義権威主義と批判しています。

 

サンディカリスム

サンディカリスム(労働組合主義)は、コーポラティズム(共同体主義)の側面を持ち、労働組合ゼネストで資本主義体制を倒し、革命後は政府ではなく集産主義的な労働組合の連合による経済や社会の運営を目指しています。より急進的で革命的な思想にアナルコサンディカリスムというものがあります。

ゼネストとは、ゼネラルストライキの略語で全国規模で行われるストライキを意味する)

資本家や国家主導の経済運営ではなく、集産主義的な労働組合の連合により経済を運営するというもので、資本主義あるあるいは社会主義に代わるものとして提案された経済体制の一種またはその思想です。

またサンディカリスムに於いて、経済を運営している労働組合は政治を行う政府とは独立して存在しており、政府による計画経済などを必要とはしない。資本主義に於ける企業同様、サンディカリスムに於ける労働組合は互いに複雑な協力関係を共有し、政府と対立することもあります。

 

共産主義

共産主義は、産業の共有によって搾取も階級もない社会を目指します。個人的には、現在の日本を変える事が出来るのは共産党しかないと思います。

 

なおマルクス・レーニン主義では、資本主義社会から共産主義社会に発展する中間の段階を「社会主義社会」と呼ばれました。

19世紀後半にカール・マルクスフリードリヒ・エンゲルス共産主義思想を体系化し、唯物史観を基本に生産手段の社会的共有と私有財産制の廃止による共産主義革命を掲げた「マルクス主義科学的社会主義)」が共産主義思想の有力な潮流となった。また十月革命の成功によるソビエト連邦の成立により、ウラジーミル・レーニンによる革命的な党の組織論などをマルクス主義に総合した「レーニン主義」が影響力を高め、後に「マルクス・レーニン主義」として定式化された。更にレフ・トロツキーによるマルクス主義の概念である「トロツキズム」、毛沢東による当時の中国の状況に適合させたマルクス主義の解釈である「毛沢東主義」など、マルクス主義は革命の起こった国の指導者の考えや国情により多数の思想や理論、運動、体制となり世界へ広まっていきました。

 

政治的相互作用

政党

政党とは政治的な理念や目的を共有し、それを達成するために活動する団体です。

政党は基本的には私的結社でありますが、議会に参加する意味で公的主体でもあり、多くの国が政党の活動に助成金を出しています。政党にはさまざまな政治的な機能があります。個別的で多様な国民の意志をまとめあげて議会に媒介する利益集約機能は最も代表的なものです。さらに政治的指導者の選出機能、意思決定の組織化機能、市民を政治的に関与させる機能、政権担当および批判機能の機能などもあります。

 

政治意識

政治意識は政治への関心、態度、行動の様式を示す概念で、政治的社会化によって得られます。政治教育によって政治意識を合理化することが出来ます。

 

マスメディア

マスメディアは政治社会に於いて人々を政治参加や政治活動に向かわせます。マスメディアは市民社会に於いて議論された公共的な意見である世論を反映し、政府が行う政策を社会に紹介する、媒介者としての役割を担っています。

中立的な立場を保持しようとしても、企業体である限りは不利益な情報を報道できない場合があります。さらにマスメディアの発達によって政治社会に印象が実体に先行する場合が生まれ、政治的能力と無関係な基準で選挙で選出される政治状況も見られるようになっています。

 

圧力団体

圧力団体とは公共政策に影響力を及ぼすための私的な団体です。具体的には、業界団体、労働組合、消費者団体、宗教団体、環境保護団体、女性団体などです。

圧力はエリートに限定された手段であり、また一部の利益が過剰に政治に影響を与えるなどの逆機能を併せ持つことになります。

ローウィは『自由主義の終焉』においてアメリカ政治において圧力団体が野放しにされている状況を非難しており、これを利益集団自由主義と称した。アメリカでは圧力団体は議員、官僚との密接な関係を作り上げ、この関係は「鉄の三角形」とも呼ばれ、業界団体、族議員、官僚が特定の権益のために政治に影響を及ぼす強い政策ネットワークが構築されていました。

 

統治機構

立法府

立法府は政治制度において特に重要な立法権を掌握している政治機関であり、基本的には法案を審議して制定することができる権限を持ちます。また憲法改定の提案、条約の批准などの権限を持つ場合もあり、他の政府機関に対して優越的な地位にあります。

しかしながら現実の政治ではしばしば政治問題の専門化と複雑化に対する議会の無能力、緊急的な政治問題に対する立法過程の遅滞などの問題が指摘されています。

 

行政府

行政府は立法と司法の機能以外の国家作用を行う政治機関です。

行政府の長である大統領または総理大臣は国家の代表として一般的に認識されます。

また非常に総合的な権限を持っており、外交権、統帥権、任命権、立法権など、国家の最高指導者としての政治的に重要な権限を含んでいます。

 

司法府

司法府は立法により制定された法律を適用して裁定する政治機関であり、裁判所から構成されます。

法には法体系の基礎となる憲法を最高位として、犯罪行為を取り締まる刑法、賠償や商行為などについて定めている民法、政府機関の規則や命令を含む行政法、国家間で合意された条約などを含む国際法などがあります。

裁判官には「法の下の平等」という思想に基づいて常に公平であることが要求されているからであり、政治的な立場に偏りがあることは望ましくないとされます。

 

官僚、警察 

 

公共政策

近代社会は複雑化が進んでいるために非常に多面的でありますが、近現代の政治機構はほぼ全ての領域に於いて政策機能を発達させており、何らかの影響力を行使することができます。

 

安全保障

安全保障は自らの価値を何らかの手段により脅威から守ることです。安全保障でまず問題となるのは国家の存続と独立、国民の生命、財産、つまり国防です。

集団安全保障は参加国が武力の不行使をお互いに約束し、もしそれを破る参加国がいれば他の参加国がそれに対して制裁を加えることで秩序を回復するものでした。

近年は安全保障の概念は広がりを見せており、エネルギー、食糧、人権などが安全保障の対象となり、経済的手段や外交的手段が安全保障において重要視されるようになっています。

 

経済産業

政治にとって経済は規制を最小限にして自由な取引を促進すべきものという資本主義の発想と、ある程度の管理に置いて必要な公共財を提供するという社会主義の発想と、二種類の在り方があります。

事実的な意味で経済が政治とどのように関わっているのかには四つの主要な考え方があります。新古典派経済学では経済は政治から独立した活動です。経済が政治を規定するものであると考える学説にマルクス主義がありますが、反対にケインズ主義では市場経済は政治的な統制を強調する。加えて政治経済学では経済と政治の相互作用の中で政策が形成されると捉えます。

 

社会福祉

国家が国民の生活水準を保証するための近代的な社会保障制度。

所得を喪失した場合に現金給付を受ける所得保障、医療サービスの機会を確保する医療保障、高齢者や母子家庭、障害者等に対する一定のサービス提供を保障する社会福祉サービスの三種類に福祉政策の機能は分類されます。

 

本題

では、どうやってロボットに政治と関わらせるか?

  

もしロボットに政治を任せるとしたら、君主政治か民主政治か問われると民主政治のほうがやりやすいと思います。仮にロボットだけの社会で国王(女王)といった君主制を執ろうとしてもロボットの女王様や社会は機能しないと思われます。どちらかといえば共和制(アメリカでいう共和党)みないな感じでしょうか?

初期の段階では人間が政治の中心を担い、死んだ人間の魂を移植した不老不死のサイボーグが社会のエリート層になって政治を担うようになっていくと思います。

もし人間程の心や思考力を持たないロボットしかいない国があったとすれば、彼らは動力維持装置と電気か燃料が尽きない限り、政府や行政、役所の世話も不要で財政から見ても「お金」というものを一切使わずに済みます。

また基本的に犯罪をしないようにプログラムされているのでロボットしかいない国では警察の存在も縮小し消滅するか、犯罪を犯したロボットはプログラム書き換えか制限をかけられ、体罰や残虐刑を受ける事自体ありえなくなります。