美少女ロボット計画2005 〈第8章 電源装置と冷却・循環・放熱機構について〉

美少女ロボット計画

美少女ロボットは充電式ではなく、体内に発電機を搭載しています。
美少女ロボットがお風呂に入ることができる理由は発電機を内蔵しているからです。
充電式では差込口部分の見た目が不自然で違和感があり、ショートして故障につながる危険性があります。また、中途半端な時に動かなくなることもあり、しかも充電中は何もすることができません。
それを改善したのが燃料電池発電です。ダイレクトメタノール型(DMFC)の採用を検討しています。電解質は高分子膜で発電効率は30~40%で作動温度も60~80℃です。特別な設備を必要とせず、液体であるメタノールを用いるので扱い易いです。
燃料は口から飲ませ、どこにいても空いた時間に補給でき、体内で発電されるのでその間も行動することができます。これによって、より人間らしくなります。
もう一つ、固体高分子型(PEFC)は作動温度が常温で可能な上、発電効率も同じくらいですが水素ガスにしてからでないと発電できません。他の方式では作動温度がこれ以上高くなければならず、燐酸型でも最低200℃です。高いものでは650℃や1000℃も必要になります。温度が高い分発電効率も60%に達し、一酸化炭素も発電できる為に触媒を必要としないのがメリットです。低い温度では一酸化炭素などが余り、セパレーターを劣化させてしまう弱点があります。
発電された電気は一時的にキャパシター(バッテリー)に蓄えられます。リチウムイオンバッテリーは高価で重量が重く、化学反応に頼る為、どうしても寿命があります。そこで、ナノゲートキャパシターを採用します。ナノゲートキャパシターはカーボンナノチューブ(炭素)を原材料に用いられているので軽く、より大容量の電気を蓄えることができます。また、化学反応に頼らないので寿命は半永久的です。燃料電池の重量の殆どはセパレーターで、これも炭素材料で作れば軽量化できます。
発電の化学反応によって発生した水はCPUなどの発熱源を冷却する。これによって熱水が発生し、体の表面近くに張り巡らされた管を循環し、手を握ったり抱いたりした時に自然な温もりができます。サーミスタで水温を計測制御しているので熱くなりすぎる心配はいりません。
ラジエーターは胸部にあり、静音ファンと横隔膜を動かすことでまるで生きているかのように息をして排熱します。それでも排熱が追いつかない場合はラジエーターのファンの回転数が上がりますが、すぐに体外に排水する機能もあります。また、体内に溜めておける水の量も限られているので何れにしろ排出する必要があります。
燃料電池発電は水が無くなっても発電することで水は再び発生するので心配いりません。